慢性膵炎(すいえん)は、ゆっくりと膵臓(すいぞう)が壊れていく病気です。

この「ゆっくりと」というところが恐ろしいポイントでもあり、普段の生活で気づかないうちに膵臓をドンドン痛めつけ、修復不可能なまでにしてしまうことがあるので要注意です。

後で述べますが、特に食事の食べ方が最も大切になってきます。

壊れた膵臓は元に戻らない

膵臓(すいぞう)という臓器は、胃の裏側にあるタラコのようなかたちをした臓器です。

f:id:kenkouoyaji:20160209132423j:plain

肝臓や腎臓ほどメジャーな臓器ではありませんが、影のボスというぐらいにとても大事な働きをしています。

膵臓は胃と共に食べ物の消化になくてはならない働きをしていますし、血糖を安定させる上でも重要な器官です。

たとえば肝臓であれば、再生機能があるのでダメージを受けても自己修復してきます。しかし、膵臓は一度壊れると元には戻らないと言われています。

破壊が進行して膵臓の機能がダウンすると、食べ物の消化吸収ができなくなり、血糖もコントロールできなくなるわけですから、一生病院のお世話になるしかなく、生活の質も極端に低下することになってしまいます。

こんな大事な臓器なのに意外に知られておらず、膵臓のダメージは通常の健康診断ではなかなか見つかりにくいという特徴があります。

おっちゃんは自分が慢性膵炎ではないかと心配して随分調べましたので、それをまとめてみたいと思います。

慢性膵炎の怖さ

慢性膵炎の怖さは、ひと言で言うと気づきにくいということです。

本人だけでなく、医師さえも気づきにくいのです。

日本では膵臓の専門医が非常に少ないため、近所の病院には初期の慢性膵炎を診断できる医師は、まずいないと考えて良いでしょう。

胃炎と症状が似ているために胃薬を処方され、そのまま生活を続けているうちに膵臓の破壊がどんどん進んでしまうこともありえます。

慢性膵炎が進行すると、最も治療が難しいガンとされる膵臓ガンに移行する確率が高くなります。かのアップル社のスティーブ・ジョブズさんも膵臓ガンによって亡くなりました。

私が一年近く伝統ヒーリング医学のレッスンを受けている「仙人さん」も、さすがに膵臓系の病気の患者さんが来られた時は思わず溜息が出るそうです。

エイズの患者さんでさえ「何とか治してやろう」というほど強気の「仙人さん」が、あきらめモードで溜息をついてしまうほど、膵臓の病気というのは難しいのです。

なぜ健診では慢性膵炎が分からないのか

一般的な健康診断で行われる血液検査は、膵臓に関する項目として「アミラーゼ」が含まれています。

しかし、アミラーゼは数値に異常が出るのも早い代わりに、正常に戻るのも早いという特性があります。つまり、これだけで早期の慢性膵炎の有無を判断するにはあまりに情報不足なのです。

血液検査で膵臓のダメージある程度判断するためには、大抵オプションとなっている「リパーゼ」「トリプシン」といった項目まで調べてみる必要があります。

また内視鏡を使えば、胃や大腸の状態はかなり詳細に把握できますが、膵臓は内視鏡で直接に見ることができません。それゆえに正確な状態が分かりにくいという点も慢性膵炎の発覚が遅れる原因となっています。

慢性膵炎になりやすい人とその原因

  • お酒をよく飲む人
  • 慢性膵炎になる原因の半分以上が、アルコールの飲みすぎです。ですから、10年以上の長期に渡って結構飲んできたという人は注意が必要になります。お酒は「肝臓がやられる」と言われますが、肝臓が大丈夫でも膵臓がやられているケースは多いようです。飲酒後に腹部の痛みや違和感を感じることがあるなら疑ってみましょう。

  • 肉や脂っこい食事が好きな人
  • 脂質の摂り過ぎは膵臓に負担となり、それが長い期間に渡ると何度も炎症を繰り返す中で、慢性膵炎へと移行する原因となります。これも脂っこい食事の後に、もたれや吐き気を感じる人は要注意です

  • 喫煙者
  • 喫煙も慢性膵炎のリスクを高める原因となります。特に慢性膵炎の先にある膵臓ガンは、喫煙者のほうが2倍もかかる確率が高くなります。

  • 肥満ぎみの人
  • 体内の脂肪分が多いということも、膵臓には負担を与えることにつながります。

  • 胆石のある人
  • 胆石があることも原因となりますが、この場合は比較的軽度であることが多いようです。

その他に、慢性膵炎になる約2割が原因不明の突発性と判断されています。2割というと結構な数字ですが、アルコールを飲む飲まないにかかわらず、誰でも起きえる病気なのです。

スポンサードリンク

こんな症状は慢性膵炎かも?

膵臓という臓器は胃の裏にありますから、慢性膵炎は胃の不調と間違われることが多くて症状も似ています。

胃薬を飲んでもなかなか調子が戻らないという場合は、念のために疑ったほうがよいかもしれません。

主な慢性膵炎の症状は以下の通りです。

  • 上腹部痛
  • ヘソの上や周囲に痛みを感じます。鈍痛のときもあれば鋭く痛む場合もあり、食後や飲酒後に痛むことが多いようです。しかし、痛みの場所やあらわれ方は人によって違いも大きいようで、空腹時や脇腹の痛みを訴える人もいます。

  • 背中、腰、肩の痛み
  • 膵臓は胃の裏側に位置するため、背中側の痛みも伴うことが多いようです。

  • 吐き気、嘔吐、腹部膨満感、食欲不振
  • 慢性膵炎になると消化能力が落ちるため、食欲がなくなったり、食後に吐き気やもたれ、膨満感、他にもガスがたまったり、お腹が鳴るなどの症状として現れます。おならがよく出たりもします。

  • 下痢や便通異常
  • 特に脂質やタンパク質が消化できないために下痢便が続いたり、臭い便や白っぽい色の便が出ることがあります。また脂肪便(脂が水に浮いた便)が出ます。

  • 体重減少
  • 食欲不振で食べられなくなることと、消化吸収能力が落ちるため急激な体重減少が起きやすくなります。

  • 糖尿病の症状
  • 膵臓は血糖値を安定させる働きがあるため、膵臓がダメージを受けると糖尿病の症状である口渇、疲れやすさ、多尿などが表れてきます。

尚、慢性膵炎は進行度に応じて、「代償期」「移行期」「非代償期」と分けられます。代償期は初期の状態であり、移行期へと進むに従って逆に痛みなどの症状は無くなっていきます。

非代償期は末期で痛みはありませんが、体はどんどんやつれて、他の不調があらわれはじめます。

慢性膵炎にならない生活

膵炎にしろ膵ガンにしろ膵臓系の病気は、なってしまってからでは手遅れというケースが多いのが怖いところです。

ですから、何よりも普段の生活での予防が第一です。

また早期に不調に気づいたなら、病院で診断が出るか出ないかにかかわらず、自分で生活習慣を見直して改めましょう。膵臓のダメージは早期であれば、回復の見込みがあるとも言われています。

予防のキモは、日々の生活の中で膵臓をリラックスさせてなるべく休めてあげることです。

逆にお酒の飲みすぎや喫煙、揚げ物や肉類の多い食生活、肥満、過労やストレスなどは膵臓に負担となりますから、長く続くと慢性膵炎のリスクも上がっていくと考えてよいでしょう。

では、膵臓をリラックスさせてあげるために一番大切なことは何でしょうか?

それは、食事の食べ合わせです。

食べ合わせを全く考えない食べ方が、何年、何十年と続くことが、実は一番膵臓を疲れさせ弱らせる原因となります。

栄養や成分の異なる様々な食材を、ごちゃ混ぜにしてむやみに胃に放り込むことが、膵臓に無理をさせてしまうのです。

逆に、いつも食事のときに正しい食べ合わせを心がけているなら、食べる量にあまり神経質にならなくても、膵臓がいつもリラックスして働いてくれるようになります。

そこで「仙人さん」直伝の、膵臓に優しい食べ合わせのポイントをお伝えしておきたいと思います。

他にも細かいルールが存在しますが、大まかなところは以下の5つです。

  1. フルーツを食べるときは他の食材は食べない
  2. 基本的に数種類のフルーツを一緒に食べない
  3. 主食は一種類だけで食べる。(炭水化物であるご飯、パン、麺類、イモ類を一緒に食べない)
  4. 食事中に水を飲まない。
  5. 合わせてはいけないもの同士は5時間以上の時間を空けてから食べる。

 慢性膵炎の完治を目指すための5つのカギと生活習慣

 

おっちゃんは、お腹バクバク事件以来の体調不良が、この慢性膵炎の症状に酷似していたため、数日間眠れぬ夜を過ごしました。

そして病院に行かなければという気持ちと、はっきりと診断を受けることの恐怖とで葛藤しながら暮らしていたところ、ついにさらになる悲劇に見舞われたのです。(つづく)