最近のおっちゃんは、少食生活を長く続けることが一つの夢になっております。
でも、今の世の中、少食でいることが何と難しいことか…
テレビをつけると、ジュージューとうまそうなサーロインステーキ、とろけそうな大トロの握り寿司、フワトロのオムライス…
コンビニに行くと、塩豆大福やチョコレートたっぷりがけのドーナツ…
しかも必死で我慢するおっちゃんの横で、家族は知らぬ顔でそれらをおいしそうに頬張っている…
こんなことが事が続くと、さすがに最初の決意もかなり揺らぐことがあります。
ついつい誘惑に負けて何度も失敗することを繰り返していますが、こんな時には改めて少食のメリットを胸に刻みこむようにしています。
もし、小食にしようと思っているけどなかなか続かないという人がおられたら、小食にするメリットを紙に書いて、それをいつも見るようにすると、結構失敗を減らせるかもしれません。
では、明石陽一著「小食のすすめ」を参考に、少食のメリットをまとめてみたいと思います。
少食生活にはこんないいことが待っている
健康になれる
少食を始める動機の多くは、やはり「健康でありたい」「病気を治したい」ということだと思います。
その人の体質や年齢・置かれている状況にもよりますが、少食を続けることで病気が改善したり、健康になることは医師も含めて多くの専門家が認めており、関係する書籍や実例も多数存在します。
体系化された少食健康法としては、西式甲田療法が有名です。
少食によって快眠・快食・快便になって、活力にあふれる毎日を送れたら人生の喜びも何倍も大きくなることでしょう。
食べ物がおいしくなる
確かにグルメ番組に取り上げられるごちそうは美味しそうですが、少食をしばらく続けると味覚が変わっていき、どんな粗食も感激するほどおいしく感じるようになります。
手の込んだごちそうよりも、むしろ米や野菜や海藻といった自然に近い味わいを求めようになります。それと共に食べ物に対する感謝の気持ちがあふれ出すようになります。
たとえ量は少なくとも、毎日感謝感激して食事ができるというのは幸せです。
睡眠時間が短くなる
身体の疲れというのは、3時間あれば大体はとれるようです。じゃあ残りの睡眠時間はなぜ必要かというと、内臓の疲れを治すためです。
8時間以上熟睡してもなかなか疲れが取れないという場合は、過食によって内臓が疲れ切っている可能性があります。
少食にすると、内臓の疲れも少ないですから、必然的に睡眠時間も短くなります。
睡眠時間が短くなることで、やりたいことをやるための時間が増えるのですから、これは大きなメリットです。
体質が改善する
少食は単に健康を増進するだけでなく、体質自体を変化させます。人間の体は半年から1年で全く新しい細胞、新しい組織へと入れ替わると言われています。
これは、少食による健康生活を送り続けることで、長くかかっても3年で全くの健康体へと生まれ変わるということを意味します。
病気の症状が和らぐということにとどまらず、別人のようになって健康な生活を送れる日がやってくると考えれば取り組む価値があります。
食品汚染も心配しないでよい
ますます食の安全が脅かされてきています。心配な食品添加物や農薬の使用、放射能汚染に加えて、食品偽装などの食品企業の不祥事も後を絶ちません。
このような状況の中で本当に安全な食を求めようとすれば、時間も手間も大変な負担となります。
しかし少食にするなら、まず体内に取り入れる有害物質の量が減らせます。
次に、少食生活で必要な栄養を満たすには、自然食中心にする必要がありますから、無添加の食材を食べることが多くなります。
さらに、少食自体にデトックス効果があり、有害物質の脂肪への蓄積も少なくなるので、食品汚染の害も心配するようなレベルにはならないことでしょう。
食糧難にも耐えられる
少食では、一般に考えられている一日の必要カロリーの半分以下で暮らしていきます。
それだけの量で元気に生きていける体を持つなら、いざ食糧難になったときでも生き延びれる確率はかなり高くなります。
それまで飽食の生活を送っていた人にとって急に食べるものが無くなることは、肉体と精神の苦痛は大きく、体調を崩すかもしれませんが、既に少食スキルを身につけていれば屁でもありません。
少食スキルを身につけることで、サバイバーになれるのです。
頭の回転が良くなる
少食のメリットとして、頭が冴えるということをあげる人も少なくありません。
これは主観的な感覚ではなく、消化のためにエネルギーを浪費しない分だけ、体中のエネルギーを頭脳に集中することが可能になるためです。
一日三食分の食べ物を消化吸収するために必要なエネルギーは、フルマラソン(42.195Km)を1回走るぐらいに相当するらしいです。
そのエネルギーの半分を頭脳のほうに振り分けることができれば、頭も働きが良くなるのは当然ですね。
自分の能力を最大限引き出せる
少食にすると、体が快調になるばかりか、頭もシャープになり回転が良くなるのですから、仕事や他の機会に自分の能力や才能を最大限に発揮できることになります。
仕事が忙しくなると「スタミナつけないと」ということで、食べる量を増やしたり、肉をたくさん食べたりする人もいますが、全くの逆であり、忙しいときほど食事量は減らしたほうが良いのです。
アンチエイジング・美容効果
少食を続けることで代謝が良くなり、ダメージを受けていた体内組織も修復されるのですから、皮膚や髪など体の外側も美しくなっていきます。
サプリメントで栄養を補うのもよいですが、過食で内臓が疲弊しているなら、その効果もたかが知れています。
PCで言えば、単にアプリケーションがバージョンアップしたような効果ではなく、ハードウェア自体を高性能のものに取り替えるぐらいのインパクトを美容面で生じさせるのが少食生活なのです。
疲労回復の特効薬
夏バテや疲れていているときのスタミナ食は、かえって内臓に負担をかけて疲労回復を遅らせます。
体が疲れているときほど、消化吸収の負担を軽減して内臓を休ませてあげることが大切です。
少食スキルを身につけた人は、日頃から疲れにくいだけでなく、疲れを感じた時にすぐに食を減らして疲労回復モードに入れる強みがあります。
精神が鍛えられる
「食欲」は人間とって最強の本能と言えそうです。同時に最大の楽しみとなっている人も多いことでしょう。
その食欲を自分の意思でコントロールしようというのが少食生活ですから、その生活を続けることで精神力が鍛えられないはずはありません。
少食を計画通りに実践できるようになれば、その他の大抵のことはやり遂げられるのではないでしょうか。
確かに食の誘惑は多いですが、その中で少食を実践することはそれだけ強い精神力を持っているということであり、自分の自信につながります。
人生の辛苦を乗り越えられる
人生には苦難がつきもので、病気・家族の死・離婚・借金・リストラなどいろいろとありますが、それらを乗り越えていくためには最終的には頭の力と行動力が必要です。
苦難に遭った時に、健康面でも全く余裕がなく頭も働かないなら、状況は悪化するばかりかもしれません。
少食にすれば、少なくとも頭は冴えてきますから、何かしらの試練を乗り越えるアイデアが浮かぶかもしれません。少食で体が段々調子良くなってくれば、行動力もついてくることでしょう。
そうなってくると、克服が難しいと思えた状況も良い方向に変化する可能性が高くなります。
長寿につながる
ルイジ・コルナロや貝原益軒など少食によって長寿の人生を送った人は多く存在します。
小太りの人が長生きであるという統計もありますが、それは体型の問題であって、痩せていようと小太りであろうと食べ過ぎが健康に有害であることは間違いないわけです。参考記事:長寿なのは結局どっち?少食vs小太り
また少食を続けていくと、一時的に体重が減っても消化吸収能力が上がっていって元の体重に戻ると言われています。
ですから、少食をやっている人が皆痩せすぎているかというと、そうではありません。
たとえ痩せ気味でも、毎日エネルギーにあふれた健康な生活を送ることができているのであれば、長生きする可能性は高いことでしょう。
美しく生き、美しく死ねる
健康寿命という言葉がありますが、いくら長生きでも晩年を病人として送り、病院のベッドの上で死んでいくとしたら残念です。
健康な状態のまま、そして頭もしっかりしたまま長生きするのには少食が役立ちます。
これまで挙げてきたような少食による健康効果やアンチエイジング効果、頭の回転を良くする効果によって、人生の最後まで美しく生きる道が開けます。
こんなにたくさんのメリットがある少食生活。
よし!また頑張るぞー