「もう死ぬ」

そう感じたことが人生で三度あります。

一度目は小学一年生の時。

滝つぼに落ちたボールを追いかけて、全く泳げやしないのにダイブしました。

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落ちてからは必死でもがきながら大量の水を飲み、苦しくなって意識を失いそうになったときに、友達のお父さんに救助され一命を取り留めました。

今でもその時の滝つぼの底の様子がフラッシュバックすることがあります。この出来事があってからは水が怖くなり、ずっとカナヅチで生きてきました。

二度目の恐怖体験は、大人になってからの車同士の事故。

真横から結構なスピードでぶつけられ、エアバックがバッと開いて、車はそのまま民家の塀に激突しました。

車は全損でしたが、幸い半年程度で完治する怪我で済みました。

そして、三度目に死の恐怖を感じる出来事が起きたのは、おっちゃんが41歳になったばかりの頃でした。

仕事中に意識不明に陥ったのです。

空を見上げて泣いた日

その日は外回りの仕事で車を運転していました。

目的地に到着し、トランクを開けて荷物を取り出そうとしたその瞬間、

突然に、本当に突然に頭を後ろからハンマーで殴られたようなガツンとした衝撃を感じ、気づいたら頭をトランクに突っ込んだまま、突っ伏していたのです。

意識を失っていたのは時間にすると、ほんの数秒だったと思います。

意識が戻った途端、自分でもハッキリと分かるほど顔から血の気がサーッとひいていました。そして、心臓がバクバクしてかなり気分が悪くなってきました。

「これは何だかかなりヤバイ」

そう思ってフラフラしながら、何とか運転席に座り、シートを倒してじっとしました。

救急車を呼ぼうとしてポケットに手を入れ携帯電話を探すものの、見つかりません。

どうやら後部座席のバッグの中に入れているようです。そこまで手を伸ばす力もなく、付近には人通りもないので、「このまま死ぬかも」と本気で考えました。

当時まだ小学生だった子どもと嫁の顔が浮かんできて、泣きそうな顔でフロントガラスから見える空を見上げていました。

15分ぐらいそうしていたと思いますが、幸い少しずつ気分が楽になっていきました。

動悸がおさまっていき、頭に血の気が戻ってきたように感じました。体も動ける程度まで力が戻ったようです。

もちろん仕事を切り上げ、病院に駆け込みました。

意識不明の原因は不明

病院では、血液・心臓・脳・他の臓器もいろいろと検査をしましたが、結局は何も異常が出ず、別の病院に変えても同じ結果となりました。

原因不明のまま、「またあの死の恐怖に見舞われたら・・・」と怯えながら過ごしていたある日、ふと気づいたことがありました。

意識を失った日の1週間ほど前に、やはり車での移動の最中に突然額にブツブツ蕁麻疹の現れたことがあったのです。その時は頭も猛烈に痒くなりました。

そうして思い返していくと、意識を失った日と蕁麻疹が出た日にはある共通点があることに気づきました。

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どちらも症状の出た数時間前にコンビニで生クリーム入りのアンパンとコーヒーを買って飲み食いしていたのです。

「これはアレルギー症状ではないか?」

おっちゃんの目が名探偵コナンのようにキラリと光りました。

アナフィラキシー再び

おっちゃんの打率一割以下の直観力も、今回は的中しました。

病院でアレルギー検査を受けたところ、小麦アレルギーであることが分かったのです。

しかし、これまでパンも麺類も毎日食べていて全く変調はなかったのに、なぜあの時に限って症状が表れたのでしょうか?

それはアレルギー発症のタイプが特殊だったからです。

純粋の食物アレルギーであれば、原因となる食材を食べたすぐ(数分から一時間内)に症状が表れます。

しかし、おっちゃんのアレルギーは「食物依存性運動誘発性アナフィラキシー」を起こすタイプのものだったのです。

このタイプのアレルギーは、原因物質を食べた後に「運動」をすると症状が表れるのです。逆に原因となるものを食べても、運動しなければ何ら問題はないのです。

おっちゃんの場合は、蕁麻疹が出た日も意識不明になった日も、外回りをしながらパンを食べていました。そのように小麦を食べて動き回ることによって、アナフィラキシー・ショックを起こしたのです。

アナフィラキシー・ショックとは、短時間のうちに全身にアレルギー反応が生じるもので、血圧低下や意識障害を引き起こして、死に至ることさえある危険な状態のことを言います。

おっちゃんが「死ぬかも」と感じたのは、あながち間違ってはいなかったわけです。

そして、アナフィラキシー・ショックを起こしたのは、中学生のとき以来今回で2度目です。(一度目は蟹が原因でした。詳細はこちら)

もし原因不明の蕁麻疹や意識喪失が生じたことがあるならば、この食物依存性運動誘発性アナフィラキシーを疑ってみて下さい。

純粋の食物アレルギーとは異なった症状の表れ方をするために、本人が気づきにくいケースが多いようですから、危険な発作が起きないうちにアレルギー検査を受けておくようにオススメします。

特に小麦やエビ・カニが原因となりやすいようです。

そして、食物依存性運動誘発性アナフィラキシーという診断が出たならば、なるべく原因となる食材を食べないこと、またどうしても食べたい場合は、食べた後の3時間以上はあまり動かずに安静にしておくことを心がけて下さい。

というわけで、おっちゃんの40代未病ライフはまだまだ続きがあります。(つづく)