中国の伝統医学やマクロビオティックの世界では、陰陽という概念が基本中の基本にあります。

ちょうどスターウォーズでも、ライトサイドとダークサイドに分かれるように、自然界のあらゆる現象を陰と陽に分けて理解しようとするのが、陰陽の概念です。

 

陰と陽はそれぞれエネルギーの方向性と考えると、理解しやすくなります。

陰というのは外側に膨張しようとする遠心力のエネルギーで、陽というのは内側に収縮しようとする求心力のエネルギーです。

宇宙全体の秩序は、これら陰のエネルギーと陽のエネルギーの対立と統一によって保たれているというのが陰陽の考え方で、本当にスターウォーズのようにスケールの大きな話なんですね。

しかし、今回は少し身近なレベルにフォーカスして、食物の陰陽についておっちゃん自身が学んだことをまとめたいと思います。

陰陽を意識して食べる

どんなに体にいいことでも、やりすぎると害になることがあります。

例えば、適度な日光浴は体内にビタミンDを産生したり、幸せ感を生むホルモン「セロトニン」の分泌を促進させるなど、健康に役立つことが多いですよね。

でも、皮膚がズルムケになるほど日焼けすると、肌ダメージや皮膚ガンの原因ともなりかねません。

食べ物でも、ゴボウが体にいいからと、ゴボウ飯・ゴボウ汁・きんぴらゴボウ・ゴボウ天ぷら・ゴボウの…と、毎食ゴボウづくしのメニューばかり食べるのは、かえって調子を崩しそうですよね。なんだか食卓の色合いも暗くなりそうですし。

やはり、健康にとってはバランスというものが何より大切で、このバランスの取れた状態を「中庸」といいます。

それで食事内容においても中庸を目指すことで、体質を変えて健康に近づけようとするのが、陰陽の考え方です。

バランスの取れた食事というと、普通は栄養バランスのことを考えますよね。

ところが陰陽の概念からすると、同じβカロテンを摂取するにしても、陽性食品の人参を選ぶか、陰性のほうれん草を選ぶかで意味が違ってくるわけです。

食事に気をつけているはずなのに、どうも体調が優れないという場合は、この食物の陰陽を意識してみることが改善のきっかけになるかもしれません。

日本人の80%以上が陰性体質

陰陽を意識して食べる上でまず必要になるのが、今の自分の体質を知るということです。

宇宙の現象すべてに陰陽があるように、人間の体質にも陰性体質と陽性体質があります。

目標は「中庸」を目指すことですから、陰性体質の人は陽性食品の比重を増やさなくてはなりませんし、陽性体質の人が陽性食品ばかり食べるのも良いことではありません。

陰性体質、陽性体質のそれぞれの特徴としては以下の点があります。

陰性体質の人の特徴

・ひょろ長い体格で背が高い
・胸板が狭く薄い
・顔は細長い、あるいは逆三角形
・目が丸く大きい、切れ長、つっている
・鼻は高い
・顔色は白っぽい、青白い、顔の毛細血管が浮き出て赤い
・筋肉は柔らかくプヨプヨして水太り
・体温は低めで冷え性

陽性体質の人の特徴

・ずんぐりした体格で首が短い
・身長は低め
・胸板は広く厚い
・顔は丸い、あるいは角型
・目は細く小さい、垂れている
・鼻は丸い、低い
・顔色は赤みが強い、赤黒い
・筋肉は弾力があって固い、筋肉質
・体温が高め

日本人の80%以上は陰性体質と言われていますから、多くの方にとっては陽性の食材をもっと増やす必要があります。

陰と陽それぞれの食材の特徴と食べ方

陰性の食材の特徴は、温かい地域で採れて体を冷やすという点です。また柔らかくて水分を多く含みます。寒色系の食材も陰性の場合が多いようです。

フルーツで言うと、バナナや柑橘類やパイナップルなど南国産のものです。野菜では葉物野菜や夏野菜、寒色系の食材として小麦や大豆や乳製品など、さらにコーヒーや砂糖、清涼飲料水、食品添加物の多い食材も陰性に分類されます。

陽性の食材は、寒い地域で採れて体を温める特徴があります。固くて水分が少なく、暖色系の色のものが多くみられます。

フルーツでは、リンゴやブドウ、プルーンなど。野菜では根菜類です。他に肉や魚などの動物性食品、海藻類や味噌・醤油等の調味料も含まれます。

食材ごとの詳細な分類については、「食物の陰陽表」をネットで検索してみてください。

ところで、食物の陰陽は食べ方によって逆転させることができます。

陰性食材は加熱したり、塩を加えることで陽性になります。また、乾燥や醗酵させることでも陽性になります。

逆に陽性食材は、砂糖や酢で味付けしたり、水分を加えたり、冷やすと陰性に近くなっていきます。

食卓によく並ぶ食材と調理方法を思い返してみて、陰性・陽性のどちらかに偏っていることに気づいたなら、意識してバランスを変化させてみましょう。

しばらく続けてみると体調の変化を実感できるかもしれません。

尚、陰陽以外に西洋的な食物の分類として酸性・アルカリ性というものがあり、これも健康にとって重要な概念です。

食物の酸性・アルカリ性は、血液を汚すか清浄にするかの違いをもたらし、病気の予防と改善にも深く関係します。

ですから、食養生法の視点で食物を分類すると、陽性アルカリ性・陽性酸性・陰性アルカリ性・陰性酸性の4つに分かれることになります。

食物の酸性・アルカリ性については、いずれお伝えしたいと思います。